調整が静かに進行中
注目の7/6、米国は中国製品に追加関税を実施。中国側も即時に対抗関税を実施、双方メンツのぶつかり合いという感じ。
次の注目点は、トランプ大統領がさらに追加関税として臭わす22兆円規模での実施の有無。米中貿易戦争の終着点がなかなか見えないなか、先週末の株式市場は比較的、冷静に反応している、こんな感じである。
局面的には、5/14号で紹介しました2015年末から2016年央への調整局面、今回の調整も同じ足取りです。
チャートやテクニカルでは、直前に高値を付け一旦崩れた相場が戻りを試し二番天井を形成。この時9~12週RCIが戻りのピークを示現し戻り一巡。再び調整にはいるというパターンです。
日経平均週足
具体的には
2015年12月に20012円で二番天井を形成し、2016年2月に14865円で一番底、2016年6月に14864円で二番底を形成。
一株益は2015年12月初、1274円が2016年2月末には1150円に減少、同年4月末には1092円まで減少。その後、決算発表を経て予想利益は6月末に1197円まで回復するが、2015年12月初の1274円までは戻らず株価は16000円台を中心に底練りを形成する。
当時のPER推移は、2015年12月の20012円辺りが15.7倍、2016年2月安値14865円辺りが13倍、2016年6月安値14864円辺りで12.7倍。
円ドル週足
円ドルは、2015年12月初、123.5円、2016年2月末には112.5円と10円以上の円高、同年4月末には108円。6月末には99円台まで円高は進み、株価反転を妨げる要因となった。
この時の週足RCIは、9週も12週も26週も52週も全てボトム圏まで低下するまで調整は続いていた。
では今回と比較してみると
2018年6/12に23011円で二番天井を形成し再び調整に。
一株益は2018年6/12、1673円、PER13.7倍、1ドル110.4円。
直近が、1675円、PER13倍、1ドル110.5円。
テクニカルやチャートの形状は今回と2015年12月から2016年央にかけての調整に似ていますが、一株益の減少は見られず、急激な円高にもなっていない点で、前回のような調整にはなっていないのでしょう。
ここから調整が深くなるかどうかは、急激な円高が起こるかどうか。そのキッカケは「元安」、「ドル安」誘導が円高という副産物で日本株が低迷する、これが最も危険なパターン。
子供の喧嘩のようなトランプ大統領、彼がさらなる追加関税22兆円を中国に課し、中国が対抗措置として元安誘導し始めるかどうか。
これ以上の貿易戦争がなければ、テクニカル面では、日足は9日・12日・26日RCIの水準からボトム圏と判断。週足はまだ足りないが、先行して調整するTOPIXなどはあと2週辺りで一巡感も(9・12週RCI)。
テクニカルではそろそろですが、これから調整が本番かは米中のトップ次第。その辺を敏感になりながら売買するしかないのでしょうね。
または米国中間選挙が終わるまで、見送るかでしょうね。