※次回の更新は10/13(火)予定です。
米国株の動きにやや連動しなくなってきた点は評価する。「菅のミクス」への期待なのかもしれない。アフターコロナ・ウイズコロナで買われた銘柄は息切れ気味。代わって相場の圏外だったオールドエコノミー株。米国株が下げても売られなくなっている。むしろプラスで引ける銘柄も見られ、日本株の米国株離れに期待が高まる。
ただし米国株のチャートを見ると、強気をどんどん押しにくい。簡単に表現すれば、日足は買い(戻り売りの場合もあるが、目先は買い)。週足は売りと言う形状。ねじれている時は、長い方を重視すべきか。となると週足重視=調整安待ちとなるが。
ここで問題なのは、「菅のミクス」への期待はアベノミクス初期と同じで、日本株大幅高の前夜と言う位置付けができるかどうかだ。誰もなしえなかった規制緩和。抵抗勢力の岩盤をぶち壊す。そして日本が新たな成長時代に入る。こういう理屈が通るなら、ここ数日の米国株が下げても下げない日本株、この理由が見えてくる。果たしてそこまで強気で行けるのか自信がなく、高岡は現金多めに様子見。これが堅実と考えます。
日足のナスダックを見ると、9~12日RCIはボトム圏まで低下中で、短期的には買いのタイミング。上から降りてくる10日線や25日線などで戻りを叩かれるなら戻り売り。そういう機敏な対応が可能なら、日足は一旦買いでもいいと思う。
ナスダック日足
一方週足は凄いチャートだ。
コロナで下げた3月安値から半年で約2倍だ。仕手株でも小型株でもない。数100兆円以上の時価総額が2倍になるのだから、そのエネルギーは凄まじい。ここから日本株が半年で2倍になるぐらいのインパクトだ。だからテクニカルも過熱してくる。
9週・12週・26週RCIは過熱圏で張り付き。そして短い9週RCIなどが陰転開始。この2週のローソク足は陰線で高値からの調整率も10%だが、こんな短い調整期間で終わるだろうか・・・・
ナスダック週足
これまでの相場は世界中の中央銀行が過去に例の見ない金融緩和=金余りと、大規模景気対策、これが株高の要因だった。しかし米国では共和党と民主党との溝は大きく、追加の景気対策は否決され大統領選挙後まで先送りとの見方も出てきた。頼みの景気対策が遅れることで、収益回復期待への修正が働くことはないのだろうか。若干でもそういう不安感が強まれば、上げるに上げたナスダックの調整はまだ続くリスクがある。
その時、「菅のミクス」が日本株を救う程の強力な政策で低成長を打ち破る、そういう期待感が投資家に抱くのか。それともナスダックの調整に巻き込まれるパターンになるのか。
高岡にはその答えがわからないので、ここは一旦慎重に相場を見るべきか。過熱圏にいる週足RCI、あれは騙しの売りサインなのか、それとも素直に過熱サインと従うべきか。
相場の圏外にあるオールドエコノミー株が買われだし、「買わなくては」とあせる投資家もいると思うが、焦らず慎重に慎重に。