高岡隆一の株達の極意 伝授します! 2015年07月06日

日経平均を重視するか、個別株を重視するか

先週は予想外のギリシャ国民投票実施で下げ、今週は予想外の緊縮ノーで下げ、日経平均は20000円維持が微妙になってきた。

恐らくギリシャ国民投票の結果を受けて、ギリシャ政府は強気の態度で交渉開始。これにフランスやドイツがどう対応するのか、ここが非常に見えにくい。

有権者の反対を押し切ってギリシャに甘い対応を取るのか、自国民の民意を反映し厳しい態度で臨むか、フランスやドイツ次第。

しかもドイツにとってギリシャ問題を抱えるユーロが安値安定してくれると、巨大貿易黒字国としてユーロ安は非常にありがたい。貿易黒字がさらに増えやすいからである。そう言う背景があるためギリシャをきっぱり見切る=ユーロ高、こうなるよりも問題を抱えるギリシャを抱えユーロ安の長期化の方が「得」、そんなそろばん勘定があるのかも知れない。長期戦も悪くはない、これが日本株には一番厄介である。

  一方の日本株、指数や主力株は軟調だが、個別株には違う側面も見られる。

大手建設株、食品株の一部、インバウンド消費関連、為替変動や世界経済に敏感な業種は見送られる傾向だが、それとは対局にある業種には押し目買いからか堅調な銘柄が散見される。ギリシャ問題が終息するのを待っていたら、今よりも高い位置に株価がいそうな、または上方修正で人気化しそうな、そんな銘柄が世界問題に関係なく買われている側面がある。

図-1
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日経平均やギリシャ問題、さらには欧米株、為替、上海株、これらを無視して個別株で勝負するのは非常にリスクがあるのだが、今の相場はそのリスクを取っている投資家がいる。

人と同じ事をして儲けようとするか、人より先に動いて儲けようとリスクを取るか。常に投資家はリスクの取り方を問われている。

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