高岡隆一の株達の極意 伝授します! 2016年09月12日

調整の気配

チャート面では、終値ベースで7/21高値や8/12高値を割り込んだことで基調は悪化。目先は16500円で止まるかどうかが注目点となる。

この水準で止まることが出来れば、まだ上昇トレンドへの期待は残る。だが、この16500円をも割り込むと上昇トレンドが崩壊。良くて16000~17000円のもみ合い、こう言う見方に変える必要が出てこよう。

図-1
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為替と米国株の綱引きがポイントに。
日本経済にとっても株にとっても米国の利上げは悪いことばかりではない。米国利上げ→米国長期金利上昇→日米金利差拡大→ドル高円安→輸出企業中心に業績の底打ち感、この様に日本の株(経済にも)にとってプラスである。

ただし意外だったのが米国株の大幅下げ。
チャート面だけ見れば大幅調整の前兆とも受け取れるような醜い形。NYダウなら18000ドル、SP500なら2100ポイント、ここを下に切ってくるようなら上昇トレンドの崩壊、こう言う分析も出来るため今来週は要注意。

そしてこの動きが何時まで続くか見極め必要に。
この数ヶ月、米国市場も世界も米国の雇用統計を中心に経済指標に一喜一憂してきた。特に弱い経済指標が出ると「米国経済の軟調さ→米国金利低下→ドル安→円高+株安」こう言う点が嫌気され、米国経済指標の強さが市場の期待であり市場安定の条件だった。

だが意外にも、FRB関係者が早期利上げを強調した先週末、米国株はもろくも大幅安(394ドル安)と言う結果に唖然。これでは良好な経済指標が悪なのか善なのか全く判断できなくなってしまったからだ。

その時々により利上げが肯定されたり否定されたりでは、投資家としてどういう経済指標なら買い(または売り)との判断が出来ない。材料に対する市場の反応がどちらかに統一されるまで(上または下)、動かない方が得策。少なくとも事前にポジションを持ち「上」とか「下」に勝負を賭けるのははなはだリスキーと思う。

先週末の米国市場の反応が例外的な反応だったのか、それともこれからトレンドが出始めるのか、その辺を確認するまでは動きにくいと思う。

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