6/14のFOMC後の為替に注目
今週は6/13・6/14のFOMCの結果を受け円ドルがどういう動きをするかが注目だ。
米国では今回のFOMCで利上げが確実視されているが、米国長期金利がいっこうに上向かない。むしろ3/13をピークに低下傾向である。
米国長期金利
トランプ人気に乗り2.6%台まで上昇した米国10年債、100兆円を超える公共事業や大幅減税、こう言う景気対策が米国景気を押し上げると期待され金利が上昇した。だがトランプ内閣の不祥事と相まって景気対策が遅れる方向が強まり、4%成長を掲げたトランプ大統領の経済政策は頓挫。これが3月以降の米国長期金利低下の要因と考えられる。
しかも直近発表の米国経済指標、自動車販売を筆頭に弱いモノが目立ち始め、これも「米国景気の強さが思ったほどではないかも」、といった投資家心理の変化が長期金利の低下に作用していると考えられる。
この様な投資家の不安をFOMC後の声明で落ち着かせる方向の内容となるか、米国景気にやや懸念を示し「利上げ回数の減少→円高」の方向に投資家が反応するのかが大きなポイント。しかも先週末の米国ナスダック指数はハイテク株への目先の強弱感が対立し大きく下げた。こう言うタイミングであるからよりFOMC後の為替動向が注目となる。
ナスダック
過去、大注目のイベントがありそこに向けて市場が材料を織り込むと、織り込む時間が十分ある場合には従来の展開と逆になることがある。今回で言えば米国金利は低下傾向だから、FOMC後は「金利上昇→円安→日本株高」、こう言うシナリオを描く向きもある。果たしてそうなるかどうか。
もう一つはネット社会の進歩により(スマホ・IoT・自動運転など)世界的な半導体需要の高まりから関連株人気が続いているが、一旦調整に入るのか人気は継続するのか。
日本株で言えば、まだ割安感のある銘柄もあり半導体関連人気は終わる、とは断言できない。しかし米国市場でナスダック指数が大きく下げたように投資家が動揺し始めていることも事実。人気だったこれら関連株の下げが続くなら日本株への影響も小さくはなく、この辺は確認が必要です。