高岡隆一の株達の極意 伝授します! 2017年09月04日(9/6補足追加)

見方分かれる二つの指標(9/6補足)

9/4の内容では、テクニカル面では上方向への期待有り、と言う内容でしたがその前提条件に変化があり補足致します。

楽観シナリオの理由は、テクニカル面で調整が進んでいることに加え、為替相場が急激な円高になってはいないことでした(水爆実験後)。当時のレートでは1ドル109.5辺りです。

  だが、北朝鮮がさらなるミサイル発射の準備という観測が広がったこと。加えて米国ではIT企業を支えている移民に対して、不法移民は強制送還もと言う強硬的な判断を下したこと。これらが加わり楽観シナリオの前提となる1ドル109.5円辺りを超える円高となっています。

  円高をこらえられなかったことで、株価の粘りにも変化が出ると考えられ、調整が続く可能性が強くなってきました。再び楽観論に期待するには1ドル109.5円を超えるまでは慎重に見た方がよいかも知れません。

参考チャート

一方、世界の金融市場が参考にする恐怖指数、これは低下傾向です。上昇は投資家心理の弱気を示し、低下はその逆。今のところ水爆実験でもその後の舌戦でも恐怖指数は大きく上昇せず「楽観?」を示す内容です。

  株に対する見方は、為替では弱気、恐怖指数では楽観、こんな感じです。果たして両者の反応の違いがどういう結果になるのか、非常に興味がわきますし見方が難しいとも言えます。

  日本株に関しては、恐怖指数よりも円ドルの方が影響が大きく、円高一服が株価反転の条件になりそうです。

参考チャート

テクニカルは調整一巡

注目の米国雇用統計が先週末に発表された。内容的には市場予想を若干下回り、発表直後には109.5円台まで円高となったが、その後に発表された8月のISM製造業は好調で、円ドルは元の水準まで戻す展開だった。

これで目先は米国の経済指標で円高に振れる可能性は低下。残る北朝鮮問題は「事故」のような要因で、いつ平穏となるかは誰にも解らない。だからこの要因を無視すれば株は戻り方向、再び好業績株や材料のある個別物色が広がると考える。

参考チャート

日経平均のテクニカルでは、9~12週サイクルがボトム圏まで低下し調整一巡感。下向きの13週線を越えると上昇トレンドを取り戻す可能性も。
  もちろん6月7月と2ヶ月も2万円を挟むもみ合いを行い、20500円以上に上昇出来なかったことを考えると、現状テクニカルの形はよいが(日足や短期的な週足)、一気に20500円を突破して21000円方向に強含むとまでは難しそう。

日足テクニカル、短い週足テクニカルはボトム圏にあり調整一巡感から上方向に動き出すだろう。この様なテクニカルの好転という力を借りて株価は戻りやすい時期にあるのが日本株であり、下げよりも上に期待感が高まる時期であると考える理由でもあります。

参考チャート

難点は北朝鮮問題。9/9は建国記念日で昨年のこの日に核実験を行っている。今回も9/9に警戒感は残るし、その日を無事通過してもミサイル実験は続くだろうから、北朝鮮問題は暫く残ると見た方がよいと思う。そう言う環境下でも株を買うのか、買えるのか。それとも見送るのか。ご自身のリスク許容度はどこまでかをジックリ考えて、株式投資を行ってください。

北朝鮮が水爆実験を成功させたようですが、為替相場は米国雇用統計直後に付けた109.5円台の円高水準を超えるほどの円高にはなっていません(9/4月曜朝時点)。水爆実験は米国雇用統計の内容ほどたいした問題ではないという見方なのでしょうか。

楽観的すぎるかも知れませんが米朝の戦争という最悪の事態はないという見方なのでしょうし、北朝鮮の核技術の前進で米朝間の話し合いの時期が早まると考えている。だから事前に言われていたように、北朝鮮の核実験=急激な円高=株大幅安、こう言うシナリオは月曜朝の段階では回避されているものと考えます。楽観的すぎるかも知れませんがご参考に。

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