高岡隆一の株達の極意 伝授します! 2018年09月10日

変化待ち

今週から来週にかけては材料を含め「変化待ち・変化確認」の週、とても大事な時期となろう。
  まず材料では、日米貿易戦争。とうとうトランプ大統領が日本にも本格的な赤字削減に言及してきた。「米国側の要求額を聞いたらこれまで良好だった日米関係も終わるだろう」、と意味深な発言だ。
  中国と同じく日本にも赤字削減への圧力で手抜きはしない。同盟国でも大目には見れない。こう受け取ることも出来る。

  が、トランプ大統領と安倍総理の良好な関係を深読みすると、自民党は来年の地方選挙などもあり簡単に農業問題での妥協は出来ない。だから安全保障と絡め外圧という形でトランプ大統領に「悪役」になってもらい、「米国との貿易赤字を減らせないなら日本を中国から守らないぞ」。こんな感じで安保を絡めてくる。
  自民党や総理は国益や国防を考慮して、農業で渋々譲歩。農業団体の自民向け「票」の減少を最小限で食い止める田舎芝居をトランプ大統領と演じている。こう考えればトランプ大統領の過激な発言や要求も落としどころは決まっており、この問題で株を狼狽売りすべきではない、こう言う見方も出来よう。かなり期待感が入っているが・・・・

  9/25から始まる国連総会、まだ決定ではないがここで日米首脳会談がもたれ、日本の輸入増加(対米貿易黒字の減少)を約束し、日本製自動車への25%関税は回避。こう言うニュースが出てくるなら、日本株は反転が始まる可能性がある。
  しかも日足テクニカルでは、9~12日RCIが今週にも調整一巡となる可能性があり、株価反転の準備が整う。

  だが日米首脳会談がもたれなかったり、両者決裂の場合は調整がもう一段深くなる可能性があろう。
  日経平均が52週線や22000円の節を割ると短期悪化のサインとなる。しかも9~12週RCIが下向きとなり週足のテクニカル的なリバウンド期待は消えてしまう。

参考チャート

  事実、TOPIXや日経400などは13・26・52週線を割り込み、週足一目の雲下限をギリギリ維持。今週下落なら雲下限割れとなり一段とチャートは汚くなる。

参考チャート

  日経平均に先行して調整が進むTOPIXや日経400、日経平均もこれら指数の後を追いかける調整を強めるのだろうか。

  PER面では12.84倍まで低下中。アベノミクスのレンジ下限に入ってきた。仮にPER11.99倍と12倍を割る水準は、9/7の一株益から20831円となる。その水準まで下げるという意味ではないが、もしもその水準まで下げたなら買うのか見送るのか。
  今週から来週が大きな転換点になる可能性があり、日米間の貿易ニュースには敏感に。

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