高岡隆一の株達の極意 伝授します! 2018年12月10日

暫く調整か

米中貿易戦争の一時休戦を受け12/3まで戻した相場も、再び波乱状態に舞い戻ってしまった。中国通信機器大手(ファーウェイ)の最高財務責任者(CFO)を逮捕。さらに中国人ハッカーを刑事訴追へ。米中貿易戦争は一段と激化、こう解釈した株式市場は21000円の攻防戦へと弱含みに変化した。

週足・日足テクニカルでは一旦下げ止まりも考えられる形状だが、米国株のガタガタが収まらないことには、日本株だけが下げ止まり→反転上昇というトレンドを形成するのも困難。波乱状態は継続と割り切った方が無難のようである。

日経平均
参考チャート

日経平均よりも調整が進んでいるTOPIXを見ると、9~12週RCIはボトム圏まで低下、26・52週RCIも-60%台まで低下中と調整はかなり進んでいる。しかも2015年~2016年にかけて中国ショックで下げた局面とテクニカルの推移は似ており、また当時の調整期間が1年弱であったことを考えると、2018年1月に高値を付けたTOPIXや日経400。そろそろ調整一巡感が出てきてもおかしくない時間であろう。

TOPIX
参考チャート

  ただし悩ましいのが、世界の景気敏感株と言われる日本経済。米中の貿易戦争が一段と激化して貿易量が停滞すると、日本経済への影響は計り知れない。なぜならリーマンショック後の経済の立ち直りが最も遅く、株価低迷が続いた日本株。当時の困難を思い出さずにはいられない投資家も少なくないからだ。

そろそろ調整も一年が経過して日柄的には一巡感も否定は出来ないが、貿易戦争の結末の答えは2月末がリミット。それまでにどんな結末になるのか想像も出来ず、株式市場は一喜一憂を繰り返しつつも調整からは脱せない、そんな軌跡を辿ると思う。

一年間お世話になりました。来年もよろしくお願い致します。

良いお年をお迎え下さい。

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