高岡隆一の株達の極意 伝授します! 2020年07月13日

強気相場なら値幅整理よりも日柄整理か

テクニカル面では、日本株はいつ調整を強めてもおかしくない、そんなテクニカル信号が点滅している。

25日騰落レシオは6/2のピーク150.7%から低下中で、直近は70.6%まで調整が進んでいる。

9~12週RCIは6月第三週をピークに低下中。

ドル円は、108円が重く107円割れを示現。薄い一目雲(日足)の下に潜り込んできた(やや円高)。

日米ともにコロナ感染者数が再び増加。経済とコロナ退治の両立が難しい。

これ以外にも調整のサインと思われる事例が確認される。しかし株は意外に値保ちが良い。

理由は「中央銀行が何でもやる」と言っていることや、経済政策が次々に打ち出されていることなどから、政策面で途切れることが無いという安心感があると思う。

こと日本株に限ると、裁定売り残の解消が意外に進んでいないこと。日本株に対して弱気が多く、この買戻しの需要で日本株が崩れ難いことが考えられる。

日本株に対し一貫して弱気の外国人投資家。彼らは年始から5月中旬まで約9兆円も売り越し(現物+先物)、日本株上昇に耐えきれず5月中旬からさすがに買い戻してきたが、3週間で終わり。その後4週間で約7500億円売り越し、売りを積み上げている。

米国大統領選ではトランプ大統領が負けそうだとか、米中貿易戦争が激化しているとか、コロナ対策は失敗だとか、トランプ大統領の暴露本の内容がとか、幾つものマイナス材料があり相場は崩れると読んでいるのだろう。特に米国のマイナス材料に大きく反応する日本株は。

しかしだ、上記のテクニカルにもかかわらず、相場は意外に崩れない。

そこで過去、騰落レシオが急上昇後に低下したにも関わらず、株価が意外に下げない局面を探してみると、2017年に似たようなケースが2回ある。

日経平均
日経平均

2016年央を底に上昇基調であったが、25日騰落レシオが165%まで急騰しその後は87%まで低下したが日経平均は横ばいだった場面(その2か月後に1000円幅の調整を経て底を打ち再上昇へ)。

同じく25日騰落レシオが164%まで上昇しその後は100%前後まで低下するが、日経平均は大きな調整を経ずに再度上昇基調を強めた場面。

いずれも2017年の相場に見られ、25日騰落レシオが急騰・急低下をしても日経平均の調整はわずかで、その後は上昇基調を強めた場面だ。共通点は、円ドルはもみ合い、一株益は回復基調だ。

今回でいえば、為替は105~110円の中での膠着。一株益は5月をボトムに回復基調だ。

米国を先頭にコロナ感染が急増しロックダウン第二段へ、となれば調整を強めるかもしれないが、ウイズコロナ(経済とコロナの両立)が継続なら大きな崩れはないかもしれない。

・日本株のなかで、コロナ下でも儲けられる企業、コロナ拡大が収益に寄与する。こんな銘柄が人気化している。米国ナスダックにその関連株が多く、日本ではマザーズに多く見られるようで、両指数の上昇は、高値更新が遅れているNYダウや日経平均との違いを見せつけている。

テクニカル面では買い難い環境で無理は出来ない。しかしリスクを取らないとリターンも得られない。買い難い株ほどよく上がるというが、買い難い環境下で良く下がる場面を待つのが得策なのか、高岡には正しい判断や予測ができません。

ちなみに2017年の調整一巡のサインは52日RCIの調整一巡。今回もそうなるのでしょうか注目ください。

→高岡隆一の株達の極意 伝授します! :目次へ