高岡隆一の株達の極意 伝授します! 2020年11月09日

予想外の強さ

先週一時23000円を割り込んだ東京市場だったが、米国株が急反転し日本株もいい意味でお付き合い。久々に24000円台に乗せてきた。

株高の原動力は米国市場の「イイとこ取り」だ。

大統領・上院・下院のトリプルブルーは大規模経済対策で株にプラスと言って株は上げ。次に大統領選の開票が進むとトランプ有利との一報に、トリプルブルーは財政悪化・金利上昇を招き、トランプ勝利か上院が共和党との結果が望ましいと株は上げ。いいとこ取りの解釈で株は上げるという、強い相場の典型だ。

コロナ拡大は米国も同様だが、今のところは金融緩和と財政出動が米国経済を支えるとの見方から、楽観が多い模様。欧州もコロナ拡大・ロックダウンで経済二番底懸念はあるものの、追加の金融緩和への期待から株価は反転。世界の株式市場はコロナ拡大よりも政府への期待と言う楽観が勝っている。

さて米国、上院選挙の一部州で獲得投票が両候補ともに50%を超えられず、来年1月に決選投票と。もしかしたらトリプルブルーの可能性も残り米国金利は上昇(週末)。このような不透明要因をこなしながら、そしてコロナの拡大基調を見ながら上下動を繰り返しつつ、個別株の業績を評価する展開は変わらないのだろう。

日経平均週足
日経平均週足

それにしてもテクニカル面では判断が難しい。

特に週足チャートを見ると、6月以降のもみ合いから上抜けと言う形は強いと思うが、テクニカルの形状。例えば週足RCIなどは綺麗な上下動が見られず、どういうタイミングで高値安値を付けるのか見当がつけにくい。

日経平均日足
日経平均日足

日足の25日騰落レシオは11/2の79.7%をボトムに上昇開始。日経平均が25000円に迫る急上昇でも25日騰落レシオは中立の100%以下。過去の同レシオの天井時の値は130%~160%の場合もあり、このテクニカルからはまだまだ天井は遠いとも読める。

一方で、日経平均がこれだけ高いにもかかわらず、同レシオが低いということは、225採用の一部の銘柄だけが上昇した相場ともいえる。

出遅れ株全般に底上げ相場が続くとみれば、まだまだ買える銘柄はあるし、日経平均の上昇相場も賞味期限は十分あるといえる。

一方、ごく一部の銘柄の片肺相場とみるなら、上昇相場も長続きしないと言える。

予想外に強い展開だが、テクニカル分析泣かせの相場がまだまだ続くのだろうか・・・

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