富田のトレチャ 2015年02月09日

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日経平均の乱高下が続くが、往来相場(18000~16700円)での推移に変わりなし。雇用統計発表後の米国市場で為替が118.95円と円安に振れ、CME先物が17810円で引けたことから今週は往来上値の12/29高値17914円12/8高値18030円を試すことも想定される。ただ、カギ握るNYダウが60安17824ドルとやはり12月から続く往来ゾーンで推移しており、今週は日米とも往来を突破できるか否かが注目となる。

NYダウ日足
NYダウ日足

日経新聞(7日付)の記事の如く、いま外国人は日本株への関心が薄れている。1月最終週の外国人(現物+先物)は5040億円買い越したが、内訳は現物株760億円売り、先物5800億円買い。その先物の建て玉見れば売建の買い戻し(ショートカバー)が主体で「買い越し」という見出しを額面通りに受け取ることは難しい。

外国人の現物株は、1月月間で8932億円売り越し、2014年の年間買い越し額8526億円を早くも帳消しとした。アベノミクスや日銀QEの効果も“マンネリ”“出尽くし”というムード否めず、PKOで躍動感失せる日本株に妙味が薄れるのも仕方ないだろう。

ドル円日足
ドル円日足

119円に迫った円安。ドル円チャートは118円台もみ合いを上放れ、再び120円を目指す構えを見せてきた。この調整で120円台に円安が進むなら日経平均は国内勢主体で往来突破も可能だろう。だが、興味薄の外国人がこの上昇に「買い」で参戦してくるだろうか。2年前(2013年)に15兆円買った玉がまだそのままであり「利食い」をぶつけてくる可能性否めない。

日経平均日足
日経平均日足

日柄で2月第1週は重要変化週(12/8H→9週、10/17L→17週)であったが、相場は高安のポイントを付けることなく通過した。だが、変化日は翌週にポイント付けること珍しくなく、今週は12/17安値→9週でもあり引き続き注視しておきたい。日足ベースでは9日(月)が1/28高値→9日、1/16安値→17日という重要変化日だ。CME上昇と円安を背景に9日は高くなって始まる可能性十分だが、往来上限に接近したところで「変化日高値」を打つというシナリオも描ける。

ただ、いずれにせよ日米ともいまは往来を突破できるか否かが注目ポイント。12/8高値18030円を突破するなら強気で追撃となるが、納税期控えて「節分天井-彼岸底」となる可能性もある。政策PKO相場で下値不安は薄らぐが、往来突破確認までは無理せず打診買いで様子見も一策ではないか。

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