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日経平均は10日に2万円にタッチしたが、そのあとの雲行きが怪しい。17日の海外はNY1.5%安、DAX2.5%安となり、日経平均先物は19570円(大証終値19690円)であるから、今週は下げて始まることが想定される。下げの理由はギリシャ懸念や、中国のシャドーバンク株取得規制や空売り規制緩和などだが、大事なのはチャートであり、日米独が「これまで続けてきた上昇基調に亀裂を入れるか否か」。
日経平均日足
日経平均は1月安値からの下値抵抗線がいま25日平均線と19570円処で重なり下値ポイントの正念場。それを割り込むと日足は「陰転」、そして10日20006円高値の「安値期日天井」「変化日天井」が確定する。そうなると週足ベースの10月安値から引く抵抗線、13週線のある18900円台を試すことになる。
NYダウ日足
DAX日足
NYダウ(終値17826)は10月安値から引く下値抵抗線がいま75日平均線と17830ドル近辺で重なり、そこにタッチしたところでやはり今週は正念場。DAXは25日線や1月安値からの下値抵抗線を明確に割り込み日足は「陰転」確定で、今週は75日線や13週線を試すものと思われる。
気がかりなのは世界市場の屋台骨であるNYダウが09年3月から6年間も上昇基調を続け、日独もテクニカルの過熱を無視して上昇を加速させてきたこと。「過剰流動性」と言えば聞こえ良いが、サブプライム・リーマンショックの反省なくジャブジャブの資金供給を続け、「マネーゲーム」で演じてきた同時株高(需給相場)である。そこに逆流が起こると景気回復だのアベノミクスだのこれまで買われてきた理屈は通用せず「同時株安」となりやすい。需給相場はチャートの流れ(トレンド)が重要であり、まず「日足のトレンド」が注視されるということだ。
2010年日経平均日足
市場には強気筋がまだ大勢いるので「下げれば買い」という動きも目先的には起こるだろう。だが、陰転したあとの反発は「戻りウリ」が基本。2000年、2006年、2010年など「4月高値」のケースはいくらでもある。いずれにせよ、歴史的高値局面で基調が怪しくなったのだから、「上がる」という甘い観測は一旦鞘に収め、現金比率を高めておくことだ。
チャートが“そうしなさい”と言っているので自分はそれに従う。
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