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6/10に20016円まで調整入れた日経平均だが、翌11日に336円高と急反発。25日平均線や1月からの下値抵抗線を下値に切り返したことで、投資家や関係者からは安心感とともに強気観測が再び台頭した。週足では13週平均線、転換線を下値とした上昇基調を継続しており、2000年20833円指向の流れも継続と言える。
日経平均週足
ただ、11日の336円高は「9日360円安」に対するリバウンドで、メジャーSQに伴う一時的な乱高下(期先への乗り替え)とも言える。そうであれば「330円上げたから強い」とは言い切れない。つまりSQが明け、9月限になって新たな相場が始まるということを考慮しておくべきだろう。
一目の雲や、13週線などを下値とした上昇トレンドを重視する姿勢は変わらない。だが、週足の13週線と転換線は「19900円台」で、1月から続く下値抵抗線も「2万円」処と、上昇トレンドのポイントが迫って来ている。先週はそれを割ることなく切り返したが、もし割り込むことあれば「陰転信号」であるから、要注意になることを承知しておく。
日経平均日足
5月に日足はV字回復で高値を更新したが、こうした流れは2000年4月や2007年7月と似ており、この6月が高値形成局面になる可能性あることは既報の通り。カギを握るNYダウ、DAXも日足が調整色をにじませているほか、各国の債券利回り(金利)が上昇傾向にあり、「陰転リスク」は排除できないでいる。
NYダウ日足
日本の債券相場は日足、週足とも「陰転」(金利の上昇転換)を明確にしている。これは2013年4月、5月以来のことで、その2年前の5月に日経平均がどうなったかはまだ記憶に新しいだろう。日経平均もNYダウも上昇基調を長く続け、RCI、RSIなどは高値警戒ゾーンで張り付くなどテクニカルは「要注意」ゾーンが続いている。
日経平均と国債
ボーナスシーズンを控え金融業界は「株だ、投信だ、NISAだ」と資金獲得作戦を熱く繰り広げており、この期に「弱気観測」など口が裂けても言わないだろう。日経平均が2万円大台を維持しているならその強気姿勢もアリだが、仮にもし2万円を割るなら投資家は周りの雰囲気に関係なく、チャートに従うことだ。FOMC、ECB理事会、日銀決定会合、そして株主総会とスケジュールの忙しい6月後半だが、地政学リスクが付きまとう時代だけに、チャート(トレンド)に従って機敏に行動したい。
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