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◆風雨強まる高値圏
「妥結するだろう」と言われてきたギリシャ協議が決裂した。これを受け、世界のマーケットがどう反応し、どう推移するか、そして日経平均が上昇基調を維持できるのか、それが今週の焦点になる。
週明け、早朝のマーケットは「円」が122円20銭と先週末(123.36円)比1円以上の円高で始まり、日経平均先物(24時間取引)は20350円近辺で先週末20760円より350円ほど安く、NYダウ先物(24時間取引)は17700ドル近辺と先週終値比250ドルほど安く推移していることから、波乱の幕開けは避けられそうにない。
NYダウ日足
日経平均は20952円(6/24)まで上げ2000年20833円を抜き18年半ぶり高値を示現。日銀緩和、脱デフレ、景気回復、好業績、年金買いを背景に堅調に推移し「次は1996年22750円指向」という流れにある。チャートは安倍政権誕生の2012年12月から2年半、大きな二段上げを演じ07年高値や2000年高値を奪回してきた。
だが、ここで「ギリシャショック」が起こるなら「二段上げ達成」「2万円台の厚い節に差し掛かった」「テクニカル過熱」などと一転、懸念要因が台頭してくる。中国(上海)株が急落し、DAX、FTも調整基調続き、「同時株安」への警戒が高まってもおかしくない。
上海日足
DAX日足
そこで日経平均だが、チャートではこれまで上昇基調を支えてきた「日足雲(19897円)」「13週線(20023円)」が大きな下値ポイントになる。その手前では25日線や基準線の20400円台、ボリンジャーバンド「-1」の20200円台などが意識される。
日経平均日足
「2万円」を割り込むなら「ドボン」(陰転)を覚悟することになるが、チャート的には調整のほしいタイミングでもあったことから「2万円まではスピード調整」と捉えることもできる。週明け波乱で始まり「ブラックマンデー」の様相呈したとしても、政策相場、各国当局協調の局面でもあり目先的には「一時的な突っ込み」としてすぐ下げ止まり、反発することも想定される。
マネーゲームの「同時株高」をやってきただけに、今後の推移には注意要する。ただ、過剰流動性の地合いが続いていることから目先的には「突っ込み買い」の動きが出ることも想定される。「山高ければ風雨強まる」の如く、乱高下しやすい局面。そこでどう対応するかは、各自が決めることだ。 (6/29、AM8:00 富田)
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