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抵抗線割れで迎えるSQ週
師走になり世界のマーケットは乱高下の兆し。先週はECB理事会の結果に失望し急落したが、週末の米雇用統計のあと米国市場はドル高・株高を強めた。為替は123.15円、NYダウは369ドル上げ17847ドル引け。これで今週の日本株はまたCMEの19710円にサヤ寄せするように窓を空け高く始まるだろう。
だがこの師走、重要イベントがまだ続く。今週末11日はメジャーSQだし、来週16日はFOMCでアメリカが利上げに動き、18日の日銀決定会合と続く。OPEC総会で原油減産が見送られたことでWTIは再び40ドルを割り込み(39.97ドル)、CRB指数の軟調も続くなど、為替や株式のほか商品市場も含めマーケット全体がまだしばらく慌ただしく動くことが想定される。
CRB日足
こうした状況では日経平均のチャートに従うことが基本だろう。だが、日経平均は先週4日に窓を空け19444円まで下げ、ポイントの下値抵抗線を明確に割り込んだ。日足の「陰転」である。今週は反発して始まるだろうが、割り込んだ抵抗線が2万円処を走っており、それをクリアーして12/1に付けた高値20012円を奪回しなければ日足は「好転」しない。4日に空けた窓が19862円で、反発がその窓埋め程度にとどまるようだと「先安懸念」も継続する。
日経平均日足
日足のテクニカルは過熱帯びた高値圏から陰転したばかりで、調整未了。日柄面では今週末まで日足の変化日(雲クロスが週末)が続き、週足は来週が日米ともに重要変化日。
ドイツDAX、英国FT指数、中国(上海)株も日足はいずれも抵抗線を割り込み「陰転」している。原油やCRBの下落も気がかりだが、米国の株高・ドル高で他国のマーケットを牽引できるのか、それが今週の焦点になろう。
NYダウ日足
DAX日足
そして日本株は、SQを控えて高値を更新できるかがポイントだが、皆が強気に傾きかけたあとの陰転だけに「好転」を確認するまで「師走の波乱」が起こり得ることを覚悟しておきたい。
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