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日銀あとの高値ジンクス
1/29の「マイナス金利導入」という黒田サプライズも、マーケットは翌2/1で早くも出尽くす格好になった。2014年10月末、日経平均が15000円台の時に実施した「QE2」(追加緩和第二弾)の時は、その日に800円超上昇し、その後20000円大台へ躍進するなど黒田サプライズは半年にわたり効果を発揮した。だが、昨年後半からは「日銀あとに高値」というジンクスが付きまとう。
日経平均日足
昨年後半の日銀会合日は「6/19、7/15、8/7、9/15、10/7、10/30、11/19、12/18」で、それを日経平均の日足に当てはめればそのジンクスは明白で、事前の期待が大きいだけに失望を招きやすいとか、量的緩和の限界説や効果剥落説などが指摘されているが、見逃せないのは(1)市場のグローバル化、(2)グローバル市場の基調が陰転、の二点がある。
つまり、国内の要因だけで相場が動くなら、日銀やアベノミクスで相場をコントールすること可能だが、いまや世界が一つのマーケットになっており、日本はその中のほんの一部に過ぎず、NYなど海外市場がカギを握り「外国人次第、先物次第」というのがいまの日本株の実情で、世界の株式市場が崩れ外国人投資家はリスクオフに傾注している。そんな地合いでは「日銀決定会合」を恰好の「売り好機」にされていること否めない。
きょうは日銀決定会合に目を向けて述べたが、債券相場が未体験ゾーンに突入したほか、原油や商品など他市場も尋常でなく、そして地政学リスクも高まったまま。「材料はあとから付いてくる」と言うが、こうした軟調地合いでは良からぬ材料が次から次へと出てくることも懸念される。
08年日経平均日足
こうした時に大事なのはやはりチャート(流れ)であるが、既報の如く昨年来のチャートは「1995年、2008年」と似ており、1/21安値、そして節分に向けたアヤ戻りと、今年になっての流れも似ている。マネーバブルがはじけるとどうなるか、それは過去の相場に聞くのが一番であるから「95年、08年」を引き続き参考にしておく。流れが良くなるまで安易な楽観は禁物。
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