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抵抗線割れ、需給片寄る年度末
NYダウは6連騰、17600ドルを回復し年初来でプラスに転じたが、日経平均は4連敗で下値抵抗線(16850円処)を割った。一時110.65円と1年5ヶ月ぶりとなる円高が嫌気されたのは言うまでもない。ただ、18日の週末は連休控えであるほか「特金」の決算に伴う売りが出やすかった。薬品、食品など機関投資家好みのディフェンシブ主力株が大きく下げていたのはそのためと思われる。そうであれば、このディフェンシブ関連は新年度をにらんで今週以降に買い直され、日経平均も切り返す可能性がある。また今週は年度末接近に伴い外国人の「貸株返済」(借りて売っていた外国人が返済するために買い戻す)や、配当・分割の権利取り狙いなど買いの出やすいタイミングとなる。
NYダウ日足
ただし、何はともあれ流れに従うのが相場の大原則。日経平均は211円安16724円引けで、日足は下値抵抗線のほかボリンジャーバンド「+1(16947円)」を割り込み、週足は13週線(17055円)を抜けず、週足遅行線が再び雲下限16831円(来週16945円)を割り込むなど、チャートは再び雲行きが怪しくなってきた。
日経平均日足
先物日足
為替(ドル円)は2/12に付けた安値110.98円を下回り、最後の節であった週足遅行線の雲下限(111.41円)を割り込みかけてきた。円高傾向続くなら日経平均は2/12安値に対する「二番底懸念」否めない。そしてNYダウは6連騰で52週線(17300ドル)をクリアーするなど節目をことごとく突破してきたが、日足RCIは高値圏に張り付き、週足は昨年来の上値抵抗線(17700ドル近辺)に近付いてきた。中国(上海)や原油(WTI)はW底から切り返して日足が好転したが、週足の平均線などに差し掛かり、戻りの正念場をこれから迎える。
ドル円週足
このような状況から今週は、(1)ドル円が下値111円を維持できるか、(2)NYダウの連騰続き11月高値17977ドルを突破できるか、(3)NYの下値抵抗線17400ドル台を維持できるか、などが焦点になる。そして一番の焦点は日経平均で、(4)3/14高値17291円をクリアーできるか否か、(5)先物が3/15高値17170円を抜けるか、それとも18日安値16430円を割り込むかがポイントになる。
日米欧の金融政策も功を奏し、3月は同時株高の様相を呈した。年度末に伴う需給要因で日経平均だけが下値抵抗線を割り込んだが、新年度になれば5月サミット、7月選挙をにらみ政策発動、政策相場と期待膨らむことも想定される。そのために日経平均は日足の好転(17300円抜け)が待たれる。
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