富田のトレチャ 2017年05月22日

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安値期日に高値、そして抵抗線割れ

先週17日、NYダウ372ドル安、ナスダック158ポイント安、独DAX172ポイント安と、これまで同時株高を牽引してきた欧米株が大きく下げ、そして日経平均も18日は一時365円安(引け261円安)と急落した。周知の如くトランプリスクが台頭し、市場がリスクオフに傾いたということだ。今週24日にはコミー前FBI長官の議会証言があり、市場はトランプリスクにまださらされるリスクがある。

ナスダック日足
ナスダック日足

DAX日足
DAX日足

そして5月の中旬にヒヤリとする急落を挟んだということは、アノマリーの「セルインメイ」が今年も始まった可能性あるのではないか。いいとこ取りで、昨年11月9日からトランプ相場が半年続き、安値期日に高値取りに来た。またフランス大統領選でマクロン氏が圧勝し、不安後退から運用マネーが欧米市場に流入、株価の上昇に弾み付けた。それに伴い日本にも海外マネーが流入して日経平均を2万円まで押し上げた。このように5月中旬に買い人気が集中した訳だが、そのあとの17日に急落という展開は「セルインメイ」の兆しでもあり、少し注意が必要だろう。

日経平均は18日に窓を空けて下げたことで、19700円~19900円のところに「離れ小島」が生まれた。一方、19449円まで下げたことで5/2に空けた大きな下窓(19464円)を埋めた。25日線と75日線が19200円処に控えることから、当面はこの19400~19200円が下値メドになると思われる。逆に上値メドは「離れ小島」の窓を埋める19800円近辺となる。当面はこの上下メドの間で推移するだろうが、日足チャートは下値抵抗線を割り込んだことで「陰転」の兆しが出たと言える。

日経平均日足
日経平均日足

カギ握るのはNYダウと為替だが、同時株高に注意信号出たことから少し様子見で構わないだろう。買いは日経平均2万円乗せを確認してからでも遅くない。

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