富田のトレチャ 2017年12月25日

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冷静に大納会を迎える

有馬記念は1番人気のキタサンブラックが有終の美を飾り、オーナー北島三郎の熱唱(祭りだ、祭りだ)もあって10万人近い観衆の中山競馬場は大いに盛り上がった。詳細はまだ不明だが、この1レースの売り上げは450億円前後というから、日本人の競馬好きは衰えていない。そういえば、衰退一途と思われていた公営ギャンブルも今年は売上が回復傾向だという。入場者数は減っているものの、ネット投票が増えているからだ。そうなると日本人は競馬好きというよりギャンブル好きと言った方が正確なのかもしれない。

マネーゲームだ、バブルだと騒がれている「ビットコイン」も日本マネーが売買シェア42%でトップを誇り、そのうちの6割が30歳台以下というから、ギャンブル好きの血統は若者たちにしっかり受け継がれているようでもある。

さて、2017年の株式市場もいよいよ残り1週。こちらもラストウィークとあって大いに盛り上がってほしいところだが、頼みの外国人の多くがクリスマスから年内いっぱい休暇を取るので、活況は期待できないだろう。ただ、28日、29日のラスト2日間は公務員やサラリーランが大手を振って株式投資にのめり込むので、薄商いの中を個人マネーでもって上昇し、日本株は「掉尾の一振」となりやすい。

22000円台のもみ合いにある日経平均。掉尾の一振で節目の23000円を上抜くことに期待したいところでもある。ただ「祭りだ、祭りだ」と盛り上がって正月を迎えたい気持ちは十分に理解できるが、大納会の盛り上がりが新春相場につながるとは限らない。アベノミクスの過去4回の新春相場はいずれも芳しくなく、ヘッジファンドなど外国勢がまず売りから動くことが背景にあるとみている。

この最終週にマスコミは「2017相場の検証」として、20%上昇とか、業績好調、最高益更新、低PERなどと語り、そして「新年相場も上昇が期待できる」といったニュアンスのものが増えると思われる。だが、マインド盛り上がる大納会は少し冷静に、持ち株を少し減らすことも一策と考える。

22日に急落したビットコインは12月10日から始まった先物(外国人)の洗礼を受け始めたと思われるが、その余波が株式市場に及ばないとも限らない。

今年もご愛読ありがとうございました。新年は1月9日からの予定です。
皆さま、良い年をお迎えください。

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