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米金利上昇+円高
日経平均は24000円まで上昇したが、日足は年初から23000円台でもみ合い、踊り場を形成している。トレンドは25日線を下値とした上昇基調にあり、1991年当時の節25000円台に向け上放れる可能性は十分にある。間もなく始まる3Q決算がその上放れのキッカケになる可能性もある。
日経平均日足
ただ、気がかりな点も出てきた。ここにきて110円台に進む「円高」、そして2.66%と3年半ぶりの水準に上昇する米国10年債利回りだ。
米国債
これまで証券関係者は「米国利上げ→ドル高→円安」というシナリオを一様に口にしてきたが、実際には逆に「円高」に振れている。米国の金利上昇は利払い負担増加→国債の価格下落で信用力低下懸念となり、米国債を多く保有する日本や中国は穏やかでいられなくなる。また、FRBは利上げピッチを「緩やか」でなく「早める」ことになり、そうなると適温相場や好業績、好景気に陰りが生じ、マーケットは「リスクオフ」となりかねず、それが円高を招いているシナリオとも言える。
金利の上昇は米国だけでなく、今年は欧州、そして日本へと波及しかねない。そして円高が進むなら企業業績への影響も避けられない。為替(ドル円)チャートは11月114.73円を頭に右肩下がり(円高方向)に転じ、75日線や200日線を割り込んできた。為替のRCIが底値に来たことから目先、円安方向に切り返す可能性あるものの、トレンド好転を確認するまで安心できない。
為替日足
そして過熱を無視するように最高値を更新するNYダウも、金利の上昇は無視できなくなる。いまはまだカネ余りの需給相場にあるが、潮目の変化には要注意だろう。日経平均は日足で抵抗線や25日線など下値の陰転ポイントを引き続き注意したい。
NYダウ週足
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