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高値を付けやすい5月
さて5月。日本は大型連休なので海外マーケットの動向により日本株は値が飛びやすいところでもある。連休の谷間(1日、2日)や休み明けのところ(7日)はそうした動きになりやすいが、経験則(アノマリー)では高くなることが多いので期待したいところだ。ただ、海外では「セルインメイ」の格言があり、どこかで「高値示現」となりやすいことを踏まえておく必要あるだろう。
4月末の日経平均は22467円と2/5以来の高値で終えた。チャートは節目の75日線や26週線を上抜いたことで、2月に空けた二つの窓(22659円、23122円)を目指す可能性が出てきた。だが、日足のRCI(9日、13日、25日)は警戒の高値圏に収れんするほか、サイコロが8勝4敗で5/1にプラスで引けると警戒の9勝(75%)となる。さらに日足の一目均衡表では雲(22238円)を抜けてきたものの、遅行線が雲上限(22539円)をまだ抜いていない。つまり、連休の谷間の1日、2日に上昇して高値を付ける可能性あるものの、そろそろ目先の高値示現も否定できない。
日経平均日足
そして、カギ握るNYダウ、ナスダックのチャートは依然もみ合い圏で、ハッキリとした方向感は出ていない。米国の経済商標や企業業績は堅調だが、長期金利(10年債)が3%台に上昇しているように利上げピッチの加速に警戒も出始めている。それがもみ合いを続けている背景だろう。
セルインメイとは言うものの、裏を返せば5月(6月)に浮上しやすいことでもあり、日足がもみ合いを上放れる可能性もある。そうなれば日経平均は2月に空けた窓を目指すだろう。だが、逆にNYダウが2点底の23300ドルを割り込むことあれば「二段下げ」に要警戒となる。
NYダウ日足
ナスダック日足
日経平均であれば25日線、200日線の21700~21500円が下値ポイントになる。日足でジリ高基調を続ける流れは悪くないものの、そのジリ高チャートに引ける下値抵抗線は目先の下値ポイントで、それを割り込むと25日線や200日線を試すような調整になってもおかしくない。
5月の日本株は上昇したすいところではあるが、高値を付けやすいところでもある。日経平均のほかに米国株や為替のチャートを注視しながら「流れに従う」ことがポイントで、個別株は小まめに機敏に対応することが望まれる。
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