★富田隆弥氏の相場解説ブログや注目株や日経平均解説など充実コンテンツ満載のPDF版「月刊トレチャ」詳細・お申し込みについてはこちら↓
→富田隆弥のブログ
要注意、夏の「2日新甫」
さて7月。梅雨が早々に明け、サッカーW杯で日本がベスト16に進んだこともあり、日本列島は熱くなっている。この調子で株式市場も熱くなってくれれば良いが、高値期日が「7/23」に訪れ、週足重要変化日が「7月第3週」に来るとあって株式市場の梅雨明けは遅れる可能性あるだろう。
週足の変化日というのは「5/21高値→9週、3/26安値→17週、1/23高値→26週」で、海の日の週(7/17~20)に集中する。1/23高値から6ヶ月期日のところでもあり、そこは大きなポイントになる。日経平均が安値にあれば「変化日の期日安値」に、逆の戻り歩調にあれば「期日向かいの変化日高値」となる。果たしてどちらの展開になるのだろうか。
株主総会が終わって配当が支払われ、その配当金が株式市場に再投資されることから「7月相場は高くなる」との説は多く目にする。為替(ドル円)が110.60円近辺でチャートが三角を煮詰めており、円安方向に上放れるなら「期日向かい」となる可能性もある。
為替日足
だが、TOPIXはすでに75日線、200日線を割り込み、チャートは陰転の兆しを見せている。そして、信用買い残の評価損率が▼11.48%(6/22現在)と悪化、3兆3000億円と高水準の信用買い残が苦しくなっている。高値期日に向けて見切り売りがかさむようだと「期日安値」となりかねない。
TOPIX日足
カレンダーを見れば2日から始まる2日新甫だ。統計的に「荒れる2日新甫(3日新甫)は当たらない」と言われるが、ただサブプライムショックの始まった2007年7月や、リーマンショックの始まった2008年6月は「2日新甫」だったし、2万円台から急落した2015年8月は「3日新甫」だった。つまり、高値圏にある夏相場の「新甫」は要注意と言える。
カギ握るNYダウ、ナスダックは歴史的高値圏にある。NYダウは1月高値を残したままだが、直近(29日24271ドル)は75日線、200日線を割り込みかけている。また、世界のマネーを吸収している有力IT企業(FAANG)だが、ナスダック(7510ポイント)は6/20に最高値7806ポイントを付けたあと調整入りして25日線を割り込むなど、これまでの勢いは見られない。ナスダックが腰折れするようだと世界のマネーを一極集中させているだけに影響ははかり知れない。
NYダウ日足
強権発言で散々投資家を脅かし、売りを誘っては買い戻しを強いらせ株価を押し上げるというトランプ流のマーケット戦術がここにきて衰えている。一時293ドル高しながら55ドル高で終えた6/29、6/27は一時285ドル高しながら165ドル安で終えるなど、トランプの狂言もオオカミ少年化している。NYダウもナスダックも月足チャートは大きな三段上げで歴史的高値を形成しているだけに、調整入りの兆しは侮れないだろう。
相場はチャンスの時に注力するもの。日米とも7月相場は慎重姿勢を維持しておきたいと考える。
(PDF版「月刊トレチャ」富田氏の注目株解説などをさらに詳しくご覧いただけます! 詳細・お申し込みはコチラ )