富田のトレチャ 2019年02月12日

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下値抵抗線割れ

日経平均は7日の122円安で下値抵抗線(20800円処)を割り込むと、8日は418円安20333円と大幅に下げ25日線も割り込んだ。21000円近辺で上値抵抗線とネックライン、下値抵抗線の3本が三角を煮詰めていたが、そこから下放れたことになる。一目均衡表は雲(20539~20953円)を再び割り込み、騰落レシオは2/5に133%をつけ、RCIは25日線が91%からピークアウトし、同9日線&13日線はWトップから崩れるなど、トレンド、テクニカル指標とも「調整入り」を暗示した。

日経平均日足
日経平均日足

すぐに切り返して21000円台に乗せるなら、この下放れがダマシになるが、8日のNYダウが63ドル下げ、日経平均先物も20250円(大証20290円引け)で終えており、11日の米国市場(未確認)が大きく上昇しない限り日本株は下放れの流れを重視すべきだろう。
そのNYダウは25106ドル(8日)でまだ高値圏にあるが、日足は下値抵抗線を割り込みかけている。ナスダック(8日、7298ポイント)は200日線に頭を叩かれ下値抵抗線に抵触したところで、ともに1月大きく戻したあとだけに下値注視のタイミングに来ていると言える。

NYダウ日足
NYダウ日足

為替(ドル円)は12/25に空けた窓110円を埋めたが、チャートは崩れたあとの戻りとして正念場(戻りは窓埋めまで)を迎えている。
3/1に期限を迎える米中通商交渉の行方が焦点だが、その前に米国では2/15に暫定予算の期限を迎える。日本では業績下方修正が目立ち、欧州はブレグジットや景気鈍化の懸念をかかえるなど、日経平均の下放れは「懸念」「リスクオフ」を示唆している可能性否めない。

為替日足
為替日足

期待があるとすれば中国株だ。春節明け11日の上海株は2653+35ポイントと上昇し、日足は75日線や12/28高値2630を上抜きチャート好転を示唆した。11日の夜間取引で日経平均は20500円を付けているが、この中国株上昇を好感して日米株が大きく切り返すなら「期待」の芽も出てくる。その意味で12日以降の上海株、NYダウの動向が注目され、日本株は日経平均の21000円乗せが好転ポイントになる。だが、それを確認するまでスタンスは安易な楽観を慎み、「下放れ」の流れに従い対応すべきだろう。

上海日足
上海日足

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