富田のトレチャ 2019年11月11日

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NY青天井でも日足を注視しながら

先週のNYダウは7日に高値27774ドルと快調に値を飛ばした。チャートは7月高値27398ドルと9月高値27306ドルを引く上値抵抗線を突破、「青天井」として先高期待を膨らます。10/30のFOMCを機に需給相場が再開、同時株高の色彩を強めている。

NYダウ週足
NYダウ週足

日経平均は8日に高値を23591円まで伸ばし、日足と週足のN波「23500円」を達成。次ぎアベノミクスの最高値24448円(昨年10/5)を目指すことになろう。買い戻しを続けている裁定売り残(株達コード506)が11/6現在4億7775万株で、3億株台までまだ買い戻しは続こう。また、裁定残買い残(株達コード507)は2億6095万株と依然歴史的低水準であり、裁定買い(先物)主導で上昇続けること十分に想定されることから24448円トライは十分可能だろう。

日経平均日足
経平均日足

裁定売り残日足
裁定売り残日足

ただし、日米ともサイコロやRCI、騰落レシオなどテクニカル指標は過熱を強めている。マーケットは10/30のFOMCを機に需給相場を再開、そして米中通商問題で「部分合意進展」や「追加関税を段階的に撤廃」というニュースが出るなど先週は好材料が重なった。それは、売り方の買い戻しを含めて「買いに片寄った相場」で、「強気に片寄った相場」でもあり、目先的にはそろそろ調整挟んでもおかしくない状況とも言える。

ちなみに、バルチック海運指数は11/8現在1378-50ポイントと9日連続でマイナスとなっている。一方向に走る傾向ある指数だが、2017年末や2018年末は株価よりも早い段階に下落を始めており、株価の前兆になる習性ある。また、NYダウは新高値に踊り出ると利食いで頭を抑える習性がある。

バルチック海運指数
バルチック海運指数

こうした習性を踏まえると、NYダウ、日経平均とも日足チャートに「調整(陰転)信号」出るなら注意すべきだろう。まずはスピード調整を想定するが、テクニカルが過熱を強めていることもあり「年末年始の調整」を三度繰り返すことも否定できない。いまは強い地合いにあるが日足の調整信号に注意しながら対応して行きたい。

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