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需給懸念12月後半
先週のNYダウは週間で1390ドル(+4%)と大幅に上げて25日線を突破、S&P500指数は+3.8%上げ終値ベース(4712.02)で最高値を更新した。オミクロン型の重症化リスクは低いとの観測を背景にマーケットは再び「リスクオン」に動いた。
一方、10日の日経平均は28437円引け、10日夜間の先物も180円高28560円引けでチャートは日足や週足で平均線の集まる節目29000円処のまだ下にある。今週は29000円処の節を突破できるかがまず焦点で、仮に29000円を突破しても9月高値-11月高値を結んだ上値抵抗線とボリンジャーバンド+1σが29600円処にあり、そこが上値メドになる点は覚えておきたい。
日経平均日足
日経平均週足
さて、2021年相場も残り3週間。今週は15日のFOMCが注目ポイントだが、12月後半になると日米とも需給懸念が漂う。米国ではクリスマス休暇を前にポジション調整が出やすく、日本ではIPOが31社も集中し、節税対策売りも出やすい。
こうしたタイミングで日経平均が節を抜けずに頭を叩くなら、下値不安が台頭しかねない。3年前の2018年12月はクリスマスにかけて調整したことがある。いま8月安値-10月安値-12/3安値を結ぶ下値支持線が大きな抵抗帯になっているが、調整見せるようならその支持線(27600円処)を注視することになる。
2018年の日経平均週足
インフレ懸念、オミクロン懸念が漂う中を「イイとこ取り」で上昇する米国株だが、商品CRB指数やビットコインは10月に天井を打って調整入り、為替は円高・ドル安に振れており、高値圏にある米国株も注視の姿勢は必要だ。
日経平均のチャートはまだ陰転懸念の渦中にある。29000~29500円が戻りの壁になる可能性を頭に入れながら、年内は身軽にして様子見姿勢で年を越すのも一策だろう。
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