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二段下げリスク
緊迫するウクライナ状勢に振り回されているマーケットだが、株式市場がいま調整入りしている大きな要因は米国のインフレ懸念とFRBの利上げ加速(資産売却)観測だ。
先週15日(日本16日)はロシア軍の撤退報道が伝わり、NYダウ422ドル高、ナスダック348ポイント高、そして日経平均595円高と急反発したが、ウクライナの緊迫継続によりその後は再び下げを強めた。一時的に買い戻しで反発したものの、1月の下落で調整入りしたチャートはその流れを継続していることを確認した。
週足チャートは、NYダウ、ナスダックとも2月上旬のアヤ戻りで頭を叩かれ、そして再び52週線を割り込み「二段下げ」に向かうリスクを漂わせている。それは日経平均も同じで、1月に三角保ち合いを下放れ、2月上旬にアヤ戻りを見せるも節目28000円手前で頭を叩かれ、再び下落に転じている。
NYダウ週足
ナスダック週足
この調整の流れを覆すには、日米ともアヤ戻りの高値(NYダウ35824ドル、ナスダック14509、日経平均27880円)を抜かなければならず、それを確認するまでは「二段下げ」リスクを、つまり1月下旬に付けた安値(NYダウ33150ドル、ナスダック13094、日経平均26044円)を割り込んで下値模索に向かう可能性のあることを覚悟しておくべきだ。
日経平均週足
コロナ禍で未曽有の過剰流動性相場を演じたあとだけに、マネーバブルの後遺症となると小さくない。まもなく3月だが、日本はメジャーSQや確定申告、年度末とあって「彼岸底」アノマリーがある。ウクライナ問題や米国の金利動向でマーケットはまだ乱高下するだろうが、理由はともあれ相場は流れに従うのが基本。2月上旬の高値奪回を確認するまでは慎重姿勢が望まれる。
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