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順調も、近付く仕上げ局面
NYダウは10日のCPI(消費者物価指数、前年同月比+7.7%、伸び率4ヶ月連続縮小)がFRBの利上げピッチ後退につながるものと判断して1201ドルも上げた。中間選挙で民主党の善戦を懸念して646ドル下げた前日から一転「倍返し」、11日は高値を33817ドルに伸ばした。
乱高下しながらも節目の200日線と52週線を明確に突破、チャートはV字回復で8月高値34281ドルや4月高値35492ドルを目指す流れにある。中間選挙後の上昇アノマリーやブラックフライデー(11/25)を踏まえるなら、月内にそれらに到達するのは難しくない。
NYダウ日足
また、CPIを受けて米10年債利回りが3.8%に急低下、それを背景に出遅れていたナスダックが11352ポイントと上昇。チャートは10月安値と11/4安値(10262ポイント)のW底から切り返し、12000ポイント付近にある200日線を目指す可能性が出てきた。大手IT株や小型ハイテク株の復調は日本株にも追い風となる。
ナスダック日足
米国株の上昇を背景に、日経平均も11日は817円高と大きく上昇、高値を28329円に伸ばす。チャートはジリ高歩調から上放れて200日線や52週線を突破、次は8月高値29222円を目指す流れにあると言える。
日経平均週足
と、ここまでは日米とも強い動きで上値追いの可能性を示したが、懸念要因がないわけではない。米国は中間選挙で民主党が上院で勝利し、下院も接戦が伝わる。それは大手企業の増税案がくすぶることになる。
また、米国の金利低下で「ドル高。円安」の流れが急転換、11日現在138.67円水準で為替の日足は75日線を明確に割り込み、週足26週線にタッチした。さらに円高に向かうと日本の輸出企業・ハイテク企業は「下期の想定為替レート」に対して「デメリット」になりかねない。
為替日足
さらに、米暗号資産大手「FTX」が経営破綻、ビットコインは再び下落の構えを見せる。コロナバブル破綻の兆しがどこで出てくるかは不明だけに、この破綻も要注意だ。NYダウは順調にV字回復を見せるが、8月高値からは13週目の変化日高値に当たる。ここから年末にかけては「戻り高値」を打つ可能性あることを想定しておくべきで、その意味でチャートの下値ポイント(25日線、下値支持線など)をしっかりマークして行きたい。
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